第1条 趣旨
この規則は、全国ソーラーラジコンカーコンテスト実行委員会(以下「主催者」とする)が全国ソーラーラジコンコンテストin白山(以下「大会」という。)の競技運営に関し必要な事項を定めるものとする。
第2条 参加チーム
大会参加チームは、大会規約第2条および第3条で定めるメンバーで構成すること。
第3条 車両
大会に参加するソーラーラジコンカー(以下「車両」という。)は、次の各号のいずれにも該当するものでなければならない。
(1)全長1,000mm以内、全幅500mm以内であること。
(2)生徒の自作によるものであること。明らかに市販モデルの改造型と認められるものは参加できない。
(3)操縦方法はラジオコントロールとする。
(4)ソーラーパネルは大会規定のパネル(以下「パネル」という。)パナソニックエコソリューションズアモルトン社製AT-7666
寸法:145mm×167.5mm×0.4mm
重さ:約13g)のみ使用可能とし、車両1台につき最大3枚まで搭載可能とする。また、パネルに対する加工及びパネルに取り付けられている配線の交換は禁止する。

(5)前進又は後退のエネルギーは、すべてパネルから供給されるもののみとし、パネル以外のバッテリー(以下「バッテリー」という。)の使用は認めないものとする。
(6)受信機・ステアリングサーボ用などの電源としてのバッテリーの搭載を認める。この場合、バッテリーのエネルギーがモーターへ供給されない構造とすること。また、走行後の誤動作等の防止のため、スイッチによりバッテリーからのエネルギーが遮断できる構造とすること。
(7)大会会場の天候条件を配慮して大会規定のコンデンサー(以下、「コンデンサー」という。 NEC FGOH225Z 5.5V 2.2F)を3個まで搭載することを認める。ただし、モーターの制御回路などに使用する極小容量のコンデンサー(要領の単位が「μF」「pF」で表示されるものをいう。)についてはこの限りではない。また、コンデンサーに対する加工及びパネル以外のいかなる外部電源による充電は一切禁止とする。
(8)車検時にモーターへのエネルギー供給がパネルからのみであることを確認するため、図1にあるようにコネクターA・Bを取り付け、簡単に着脱できる構造とすること。尚、コネクターの仕様については指定しない。

(9)車両はレース走行に耐えうる強度を保つよう工夫し、またスタイルデザインも工夫を凝らすこと。
(10)走行中に部品や、ボディの一部が取れることのないよう、接着や取付けをしっかり行うこと。
(11)車検終了後であってもその日のコースコンデションによってギア、タイヤ等の取替えは認めるものとする。レース終了後の再車検で著しく不正改造が認められたときは失格とする場合がある。
第4条 送信機
送信機は(一財)日本ラジコン電波安全協会認定の2.4GHz方式プロポのみの使用を認める。
第5条 車両の検査等
1.大会参加チームは、大会初日に主催者が実施する検査(以下「車検」という。)を必ず受けなければならない。車検において、車両または送信機が本規則第3条および第4条の規定に該当しないと認められるときは、大会に参加できないものとする。
2.大会参加チームのうち、上位2チームはレース終了後、再車検を受けるものとし、再車検に合格したチームが次回戦へ進むことができる。尚、敗者復活戦への出場は再車検を受ける必要がない。再車検に合格しない場合は3位のチームが繰り上げとなる。レース終了から再車検終了までの間、上位3チームの車両は主催者が保管する。
第6条 周回競技
1.1レースにつき最大5台の車両を走行させる。1回戦、2回戦及び敗者復活戦はスタート位置を2ヵ所設け、1度に2レースずつ行う。
2.レースは下記に記す競技時間内に競技コースの周回数を競うものとする。競技時間が終了した後さらに1分間走行し、ゴール地点に達した周回数の多い順、また、周回数が同一のときは先にゴール地点に到達した順に順位を決定する。競技時間および1分間が経過した時点でゴール地点に到達しない同周回数の車両が複数いる場合は、1分間経過時点の車両の位置とゴール地点との距離が近い順で順位を決定する。

3.レースの結果、上位2チームが次のレースに参加できる資格を得ることとする。ただし敗者復活戦においては、上位1チームのみが次の競技に参加できる資格を得ることとする。
4.スタートラインと計測ラインは異なるので、周回計測は計測ラインを通過してから計測を開始し、競技時間が終了後、計測ラインを通過した時点でゴールとする。
5.周回競技は次に掲げるところに従う。
(1)レースの開始は、選手(メカニック)が車両から完全に離れた状態の時に開始シグナルで合図する。
(2)レースの途中で転覆またはコースアウトした車両に対しては、救済措置としてコースマーシャルが手を貸してレースに復帰させる。ただしコースアウトした位置やタイミング等の関係により、復帰の対応に時間差が生じることがあるが、救済措置につき、本対応に対する抗議は受け付けない。
(3)走行不能となった車両は、直ちにコースアウトさせそこまでの周回記録とする。
1)車輪が外れた場合
2)ソーラーパネルが外れた場合
3)ステアリングが壊れ操縦不能となった場合
4)著しくボディが損傷し、そのことで常にコースマーシャルの介助を受けなければならない場合
5)その他審判長が走行不能、レース運営上妨げになると判断した場合(充電のための停止は認めるがその場合はできる限りコースの端へ移動すること)
※審判長は、走行不能と判断した場合その旨をドライバーに伝え、確認後コースマーシャルが車両をコースアウトさせる。
第7条 周回計測
1.計測は、トランスポンダーで行うものとする。
2.走行記録はトランスポンダーの個体番号で管理するため1チームにつき1個用意し、複数チームでの共有は禁止する。
3.トランスポンダーの取り付けは、走行中に外れることのないよう各自でしっかりと行うこと。取り付けの不備による計測漏れは、記録なしとする。
4.公式練習時または主催者が呼びかけたタイミングでトランスポンダーの反応確認を行い、計測可能であることを確認すること。
5.トランスポンダーはMYLAPS社製RC4またはRC4 Proを使用すること。
第8条 ペナルティ
1. 審判長は競技開始時にフライングをしたと認められる車両のドライバーに対して、フライングを宣告する。
2.宣告を受けた車両に対しては、2周目に入るスタートラインの位置(操作台側で他車の走行に支障をきたさない位置)でスターターが再度合図をするまで30秒間停車するペナルティを与えるものとする。
3.停車のペナルティを無視した車両は失格とする。
第9条 棄権
主催者に棄権を宣言したチームはそれ以降のレースに出場することはできない。尚、敗者復活戦についても1回戦または2回戦を棄権したチームは出場できない。
第10条 失格
競技参加チームが次の各号のいずれかに該当するときは、いかなる理由があっても失格とし、競技参加を認めない。
(1)主催者が定める競技時間までに指定した場所に集合できなかったとき。
(2)車検終了後に第3条に規定する車両に該当しないこととなる改造を行い競技に出場したとき。
(3)故意に他の車両に接触させるなどフェアプレイの精神に反する行為、他の参加者に不快感を与える行為等があったと認められるとき。
第11条 抗議
1.競技運営、計測等に対する主催者への抗議は、チーム監督のみが運営本部において、これを行うことができる。それ以外の者の運営本部への立ち入りは禁止する。
2.競技運営レースごとに競技運営委員長は円滑な競技進行のため、抗議受付時間を定めることができる。
第12条 大会進行について
1. 天候不順の場合等、競技の進行に著しい遅れを生じた場合、その他競技の開催が困難になった場合は、本規則第6条の規定に関わらず、主催者の判断により競技時間の短縮、次の競技への参加資格車両の台数、コースの変更を行うことができる。
2.主催者が天候不順等の理由により競技の継続が不可能と判断し、大会途中で中止を決定した場合、レース競技の順位確定は行わない。また、審査競技は大会規約第10条に基づき、表彰の有無を決定する。
第13条 注意事項
1.走行用コンデンサーのソーラーパネル以外の外部電源を使用しての充電は一切認めない。
2.全ての競技車両に装着されたコンデンサーの充電に使用できる電源は、車両に搭載された規定の枚数のソーラーパネル、または競技車両と同じ規定同数のソーラーパネルを使用しての充電のみ可能とする。
3.競技車両に使用されるコンデンサーへの充電については基本的に競技車両の回路構成と同じ状態とする。直列構成の場合は直列接続、並列構成の場合は並列接続とする。直列切り替え式の場合はコンデンサー1個につきソーラーパネル1枚を接続しての充電とする。車両本体の使用パネル枚数を超えての充電や付加回路や他の装置を使用してのコンデンサーへの充電電圧の昇圧、その他の電池・電源装置を使用しての充電行為は一切認ないものとする。規定枚数内でのソーラーパネルからの発電電力でコンデンサーへの充電する事に限る。
4. 大会期間中、他の競技者からの申告があり、また、競技審判によりその不正行為が認められた場合はレース資格の停止とし、競技参加停止とする。また、大会においての記録についても全て記録抹消とし失格とする。
5.会場内の安全性確保の為、会場内への鉛バッテリーの持込と使用を全面的に禁止する。
※充電用電源として使用する際に鉛バッテリーから発生する水素ガスによる爆発の可能性と内部電解液(希硫酸)の液漏れなどによるヤケドの危険性がある為。なお、小型鉛シールドバッテリー(12Ah程度)に関しては適用を除外するが、そのバッテリーを使用しての受信機用電池の充電に関しては指定の作業場所でのみ使用可能とし、ピット内では行わない。
6.受信機電源としてリチウムポリマー電池を搭載使用した車両について、リチウムポリマー電池は使用を誤ると爆発・発火事故の危険性があるため、充電に関してはリチウムポリマー電池専用の充電器を使用すること。容量の小さいバッテリーでも蓄積されるエネルギー量は大きいので細心の注意が必要であり、充電に関しては必ず指定エリアにおいて充電中は目を離さずに、万が一の爆発、発火に対しての安全対策を施して充電作業を行うこと。安全対策が出来ない場合は会場内での使用は禁止する。
第14条 疑義の決定
1.この規則で定めるもののほか、競技の運営に関し必要な事項は、主催者が別に定める。
2.主催者が別に定めた事項は、会場内の掲示板にて告知する。
第15条 規約の変更
主催者は、予告なく競技規則を変更する権利を有します。競技規則が変更される場合は、大会公式ウェブサイトで告知され、告知後すぐに発効するものとします。
令和5年5月26日 現在
(図1)

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